2021年 1月21日(木) 16:30 ~ 18:30

会場
東北大学 合同A棟8階801室 (これはオンライン形式で開催されます)
発表者
津原 駿 氏 (東北大学 大学院理学研究科)
題目
Global well--posedness for the Sobolev critical nonlinear Schrödinger equation
要旨

本発表は, Kenig--Merleによる結果[Invent. Math. 2006]の総合報告である. プラズマ中のLangmuir波などのモデルを記述する非線形Schrödinger方程式は, 非線形項の符号により, 誘引または反発型に分けられ, 誘引型では爆発現象が起こり得る. 一方, 誘引型の時間大域適切性を与える初期値の閾値は, 方程式の基底状態解である ことが知られている. Sobolev臨界冪の非線形項に対しては, 劣臨界の場合と異なり, 解の$H^1$ノルムの先験的評価のみでは時間大域適切性を論じることができない. Kenig--Merleは, Gérard, Keraaniらが与えた$H^1$有界函数列に対する プロファイル分解を用いてこれを克服し, 定常解で与えられる Sobolev最良定数未満の初期値に対する, 非線形Schrödinger方程式の 時間大域適切性を球対称の場合に証明した. 本発表では, その証明の概略を述べる.

発表者
熊谷 正太 氏 (東北大学 大学院情報科学研究科)
題目
完全非線形偏微分方程式の粘性解に対する Phragmén-Lindelöf の定理
The Phragmén-Lindelöf theorem for viscosity solutions of fully nonlinear PDEs
要旨

本発表では,S. Koike, K. Nakagawa, “Remarks on the Phragmén-Lindelöf theorem for $L^p$-viscosity solutions of fully nonlinear PDEs with unbounded ingredients,” Electronic Journal of Differential Equations 146 (2009) 1-14 の論文紹介を行う. 一般に,非有界領域において最大値原理を考えることは困難であるが,空間遠方で 解の増大度に関する適切な条件を課すことによって,ある非有界領域において 最大値原理が成り立つことが知られている.これを Phragmén-Lindelöf の定理という. 発表では,$L^p$-粘性解について定義し,その性質を紹介したのち,完全非線形2階 楕円型偏微分方程式の$L^p$-粘性解に対する Phragmén-Lindelöf の定理を紹介する.